暗号通貨・暗号資産のウォレットについて
この記事では、「ウォレット」と呼ばれる暗号通貨・暗号資産(以下暗号通貨)を最も安全に保管する方法を分かりやすく紹介したいと思います。
詳しく知りたいとお考えの方はwikipediaをご覧ください。
ウォレットとは
では、「ウォレット」とは何か?
その名の通り暗号通貨の「お財布」となるツールの事です。
では、一体どのようなツールなのかと言うと、自分が保有している暗号通貨や NFT 、各種デジタル資産を、保管しておいて、必要な時に取り出す「お財布」の様な機能を持っているツールの事です。
もう少し詳しく言いますと、ブロックチェーン上で保存された暗号通貨や NFT 、各種デジタル資産は、全て「データ」として存在しています。
それらをウォレットで保管した場合、そのデータにアクセスする為には、「秘密鍵」や「公開鍵」と言う、ウォレットの持主しか知らない特別な「認証コード」を用いた権限が必要となります。
その権限を利用して、暗号通貨や NFT 、各種デジタル資産を保管と管理をするツールを「ウォレット」と読んでいます。
「公開鍵」は誰でも確認できるコードですが、「秘密鍵」は公開されない仕組みです。
また万一、故障やエラーが生じた時に、12~24個の英単語を用いた「復元用パスフレーズ」によって秘密鍵を復元することも可能となります。
更に、暗号通貨ウォレットを各種サービスに接続して取引をおこなう場合、デジタル署名を用いる事で、取引をしているのがユーザー本人で間違いがない事を証明することができたり、取引の過程で改ざんされていないかを検証することができます。
この様に非常に高いセキュリティシステムを用いることで、安全に暗号通貨やNFTなどを守ることができます。
よって、安全に暗号資産を保管するためには、「秘密鍵」及び「復元用パスフレーズ」の管理がとても重要になります。
利用する上での認識は、先に記述した様に、暗号通貨を安全に「保管・管理」できる「財布(ウォレット)」と思っていれば間違いではないでしょう。
ここで、私見ですが、なぜ?その様に重要な役目を担っているのに「金庫」ではなく「財布」なのかを考えましたが、金庫は重くて持ち運びができずに特定の場所に置いておかなければなりませんが、財布は自由に持ち運ぶ事がかのです。
暗号通貨のウォレットも「認証コード」又は、保管用のハードウェアさえあれば、どこでもいつでも利用することができるからでは無いかと思います。
ウォレットの種類
ウォレットにはいくつかの種類がありますので、ウォレットを使用する場合は、目的に応じて使い分けることが大切となって来ます。
ウォレットの種類によって、ネットとの接続の有無や、保管するデバイスの種類などによって、使い勝手やセキュリティの強度は異なります。
その始めとして、「ホットウォレット」と「コールドウォレット」と言う2つの種類に大きく分類されます。
更に、その中で幾つかの種類に分類化されています。
ウォレットの種類
- オンラインウォレット
- モバイルウォレット
- デスクトップウォレット
- ハードウェアウォレット
- ペーパーウォレット
「ホットウォレット」と「コールドウォレット」の最大の違いは、インターネットに接続されているか否かの違いです。
ここからは「ホットウォレット」「コールドウォレット」の説明と、そこに分類されているそれぞれのウォレットを見てゆきましょう。
ホットウォレット
ホットウォレットは、オンラインの状態で利用する暗号通貨ウォレットのことで、ネットに繋がっている状態で、パソコン、スマホなどの電子デバイスの端末を使って、自分が保有しているウォレットへアクセスする事で、取引や送金などが簡単に出来る様になっています。
ただし、ネットにつながっている為、デメリットとしてハッキングされるリスクは残ってしまいます。
それでは、ホットウォレットに分類される主なウォレットを見てみましょう。
オンラインウォレット(webウォレット)
その名の通り、常にオンラインでつながっているウォレットのことで、クラウド上で提供されるウォレットだと理解するとよいでしょう。
取引所で提供しているウォレットはこのタイプに分類されますが、単独でオンラインウォレットサービスを提供している事業者もあります
DeFi(分散型金融)やブロックチェーンゲームなどを利用する時には、オンラインウォレットが必要になることがとても多くなります。
モバイルウォレット
スマホなどにアプリをインストールして使用するタイプのウォレットの事です。
デスクトップウォレット
パソコンにウォレットをインストールして使用します。クライアントウォレットと呼ばれる事もあります。
コールドウォレット
コールドウォレットは、ホットウォレットとは反対に、ネットに繋がっていない状態で使用するウォレットの事で、USB メモリーなどのハードウェアに保存するタイプが主流です。
オフラインでの保存になるので、外部からハッキングされるリスクがなく、より安全に暗号通貨を保管しておくことができます。
ただし、そのままでは暗号通貨の取引や送金などはできませんので、取引などをおこなう際には保有する暗号通貨をオンラインの環境に移行させなければならず、取引に手間と時間がかかるデメリットもあります。
ハードウェアウォレット
ハードウェアウォレットは、ウォレット専用のデバイスやUSBメモリーの様な、ネット環境から隔離して保管することができるウォレットの事です。
これらのウォレットは、「秘密鍵」をオフラインで管理することができるため、セキュリティ面ではオンラインウォレットなどよりも、安全度が格段に高い保管方法と言われています。
暗号通貨取引や送金などをおこなう際には、ウォレットをネット環境の整ったPCを接続して操作することになります。
ペーパーウォレット
名前の通り「紙」に保管するウォレットです。
と言っても、紙にデジタルデータは保存できませんので、暗号通貨やNFTなどの暗号資産の「秘密鍵」を紙に印刷して保管すると言う、少しアナログな保管方法となります。
利用するには、ペーパーウォレットで暗号通貨を受け取るために、専用アプリでペーパーウォレットの公開鍵(QRコード)を読み取る必要があります。
読み取り後、送金手続きを完了すれば無事ペーパーウォレットに暗号通貨資産が格納されます。
専用アプリは、取引所(コインチェックやビットフライヤーなど)のウォレットアプリやオンラインウォレットを提供する企業のアプリが対応しています。
ペーパーウォレットは資産の格納と復元に手間はかかりますが、無料で作成でき一番分かりやすい物理媒体でもあります。
この様に暗号通貨や暗号資産を安全に保管するために「ウォレット」の存在は欠かせません。
今直ぐ必要かどうかはそれぞれの判断なので、いずれ必要となった時の参考にして頂ければ良いなと思います。
ウォレット入門編
ウォレットの存在は大体理解はできたけど、未だウォレットで保管するほどではないと感じている方も多いのではないでしょうか?
暗号資産の世界では、通貨のみならず「NFT」や「GameFi」などのブロックチェーンを利用した商品やサービス、ゲームが多数存在しています。
それらのコンテンツに参加したり、購入する場合にはそれぞれの決められたブロックチェーン・プラットフォームと、そのプラットフォーム内で使用する通貨に特化した「オンライン(Web)ウォレット」を利用する必要があります。
ここでは、その中でも利用頻度と人気が特に高い「ウォレット」を紹介したいと思います。
MetaMask Wallet|メタマスク
「MetaMask(メタマスク)」は、イーサリアム(ETH)をベースに作られている月間利用者数 3,000 万人を超える、世界的にも人気の高いウォレットです。
ブロックチェーン上に記録されている暗号資産や NFT などのデジタル資産は、チェーンに参加する多くのユーザーによって共有され、常に更新・同期が行われています。
このブロックチェーンの情報にアクセスする為には、ウォレットを利用する必要があります。
このように、MetaMaskは暗号資産の取引きだけではなく、「NFTマーケットプレイス」で利用が可能になり、対応しているNFTマーケットプレイスで、画像や映像、デジタルアート、メタバース内の土地や建物などを買うことができるようになります。
MetaMaskが初めての方へ、登録・利用方法を詳しく分かりやすく紹介している記事をご用意しています。
ぜひ参考にしてください。
Phantom Wallet|ファントム
Phantom Wallet(ファントムウォレット)は、Solana(ソラナ)のブロックチェーンで作られている暗号資産やNFT等を管理できるウォレットで、Solana(ソラナ)版のMetaMask(メタマスク)と考えると良いかと思います。
Phantom Walletも、Solanaベースで作成されたNFTマーケットプレイスやブロックチェーンゲームと連携することでさまざまな場面で利用が可能です。
Phantom Walletを初めて利用したい方は詳しく登録・利用方法を紹介している記事をご用意していますので、そちらを参照してください。
おすすめのハードウェアウォレット
自分の保有する暗号通貨、暗号資産を安全な場所に保管して安心したいとお考えの方へ、3つのハードウェアウォレットをご紹介いたします。
いずれも安全性がとても高くて、世界中でも認知度の高い商品です。
- Ledger Nano S
- safePal
- CoolWallet
Ledger Nano S Plus ・Ledger Nano X
フランスに拠点を持つLedger社が開発したハードウェアウォレットで、世界的に人気の高いウォレットの1つとして400万人以上のユーザーに利用されています。
Ledger Nano S Plus, Ledger Nano XはUSBタイプのデバイスで、Chromeアプリケーションが動作できるコンピューターはすべて接続可能なので、多くのユーザーに好まれています。
- USBタイプのウォレットで、LedgerNano XはBluetoothに対応
- 手作業での認証が可能なので、不正アクセスやマルウェアなどのウィルスからも暗号通貨を守ることができるようになっています。
- ビルトインディスプレイを採用し、小型で持ち運びが楽です。
商品名 | LedgerNano S Plus , LedgerNano X |
対応暗号通貨 | 1,100以上 |
価格 | LedgerNano S Plus ¥12,499 LedgerNano X ¥23,999 |
SafePal S1
SafePal は、海外大手取引所の「Binance」が出資しているウォレットで「ハードウェアウォレット」と「スマホアプリ版」のウォレットを提供しています。
本体はクレジットカードくらいの大きさで液晶画面がついており、SafePal S1にQRコードを表示させて暗号通貨を受け取れます。
- 30,000個以上の暗号通貨に対応
- スクリーン付きのカードタイプで、QRコードによる読み取りが可能でセットアップが楽
- 他のハードウェアウォレットに比べて安価
商品名 | SafePul S1 |
対応暗号通貨 | 30,000以上 |
価格 | US$49.99 |
CoolWallet
CoolWalletは、Bluetoothでスマホアプリと連携して管理ができる世界初のハードウェアウォレットです。
専用のアプリを使って、ウォレット内にある通貨の確認、送金、交換だけではなく「ステーキング」をすることもできます。
- 防水仕様のカードタイプ
- ウォレット内でステーキングができる
- 専用アプリ仕様で送金、交換が楽にできる
商品名 | CoolWallet S , CoolWallet Pro |
対応暗号通貨 | 10,000以上 |
価格 | CoolWallet S US$99.00 CoolWallet Pro US$149.00 |
以上おすすめのウォレットをご紹介しましたが、ご自身の保有通貨に対応しているか?環境が整っているかなどを考慮して、どの暗号資産ウォレットを選択するかを考えると良いのではないでしょか。